西国三十三所札所巡り満願

昨年より行っている、「西国三十三所札所巡り」が満願となりました。

一昨年「四国八十八」、昨年「坂東三十三」を巡り、今年は西国三十三が満願となりました。

西国三十三所は、和歌山、奈良、京都、大阪、兵庫、滋賀、岐阜の三十三箇所の札所寺院と三箇所の番外寺院からなる観音霊場です。

巡礼の起源は、718年(養老2年)奈良・長谷寺の開基である徳道上人が、病で亡くなり冥土の入口で閻魔大王に会い、生前の罪業により地獄へ送られる者があまりにも多いことから、三十三箇所の観音霊場を巡れば減罪の功徳があるので、巡礼によって人々を救うよう託宣を受け、宝印を授かり現世に戻されました。

宝印に従い三十三箇所を定め、上人と弟子たちが巡礼を人々に説くがあまり普及しなかったため、宝印を兵庫・中山寺に納めました。

徳道上人が中山寺に宝印を納めてから約270年後、花山院(NHK大河「光る君へ」にも出ていた花山天皇)が和歌山・那智山を参拝していた折、熊野権現が姿を現し、徳道上人が定めた三十三の観音霊場を再興するよう託宣を授けました。

花山院が中山寺で宝印を探し出し、三十三所霊場を巡礼したことから、やがて人々に広まっていったとのこと。

昨年、1番札所・青岸渡寺、6番札所・南法華寺(壺阪寺)、7番札所・岡寺、番外・法起院、8番札所・長谷寺、9番札所・興福寺南円堂を巡ったため、今回は2番札所・紀三井寺からの巡礼となりました。

巡礼再開の交通手段をいろいろ考えていたところ、偶然にも軽自動車を入手したため、経済性等を考慮し、軽自動車での巡礼再開となりました。

四国八十八の時はスーパーカブだったので、宿探等に少し苦労しましたが、今回は車中泊仕様に改良したので、雨・夜・宿は少し安心です。

カーナビへは各寺の位置情報を事前に入力しました。

また自動車専用道路が使えるのも、メリットですね。

バッテリーとサーキュレーターがなかなかの活躍でした。

7月27日(日)の朝、自宅水戸を出発します。

夕方までに和歌山へ着けば良いので、楽な気持ちでの出発です。

常磐道、首都高、東名(新東名)名古屋からはカーナビの指示どおり進み、夕方には和歌山市内に着くことが出来ました。

初日なので、車中泊とします。

夕食後スーパー銭湯で汗を流します。

車中泊の場所をタブレットで探すと、紀の川の中州に最適な駐車場があるとのこと。

しかし、南海トラフで津波が起きた場合は、逃げ場もなくOUTになってしまいそうなので、紀の川SAで車中泊することにしました。

SA泊の場合、トラックは一晩中エンジンを掛けているため、なるべく離れた場所を選びました。紀の川SAには一般駐車場から少し離れた所に小型車用の駐車場があるためそこを車中泊の場所としました。

2番札所・紀三井寺は8時からなので、7時30分頃SAを後にします。

山の上にあり眺めの良い寺です。

3番札所・粉河寺

4番札所・施福治、槇尾山の中腹約530mに本堂があり、駐車場から30~40分の登山が必須です。途中に2ヶ所ベンチがありますが、バードな参拝です。

飲料水を忘れてしまったため、納経所で売っていた常温の水を購入し、生き返りました。

5番札所・葛井寺、近くに仲哀天皇陵がある街中の寺です。

駐車場は近くのコインパーキングを利用しました。

22番札所・総持寺

23番札所・勝尾寺、外国人の参拝者が多く、テーマパークのような寺です。

24番札所・中山寺、閻魔大王からの宝印が納められていた寺です。

石段の横にエスカレーター、エレベーターがあります。

平成29年に再建された五重塔は青紫色で驚きでした。

寺の人に聞いてみると、何処の寺の塔も建てられたときは綺麗な色をしていたそうです。

2泊目も車中泊で西宮名塩SAです。

風呂は、街の銭湯「ほっこり湯」へ入ります。

阪神競馬場近くの銭湯で、私以外皆知り合いのような湯でした。

SAはクルマの出入りが多く、少しうるさい印象です。

25番札所・播州清水寺、花山院が9時からなので、8時からの播州清水寺を先に巡ります。

番外・花山院菩提寺、花山法皇が隠居生活を送った場所です。

26番札所・一乗寺

27番札所・圓教寺、カーナビの案内で終点に着きますが、何もありません。

ガイドブックを見ると、ロープウエイで山上(書寫山)へ上らなければなりません。

頂上駅から本堂までも上りが続きますが、有料シャトルバスがあります。

暑さと疲労により、バスを利用してしまいます。

ロープウエイ代、拝観料、シャトルバス代と結構な経費が掛かります。

28番札所・成相寺、天橋立近くのため、圓教寺から高速利用でも結構時間が掛かりました。

途中のSAで播州ラーメンを頂きます。

29番札所・松尾寺、拝観時間終了の2分くらい前に駐車場に着きます。

ここが駄目だと、舞鶴周辺に宿泊して、翌日この寺から巡らなければなりません。

山門近くで若いお坊さんが掃き掃除をしております。

「御朱印大丈夫でしょうか?」と聞くと、「まだ納経所に居るから御朱印を先にして後から参拝を」と言って頂き、ダッシュで納経所へ行くと先程の母上と思われる方に、「大丈夫ですよ。ユックリして下さい」と言われ安心しました。

全く「松尾寺に仏」です。

その後境内を巡り、先程のお坊さんとも話しました。

本堂の再建中で仮本堂がありました。

宿泊は、参拝後楽天トラベルで探した「ルートイン亀岡」です。

高速で亀岡まで走り、駅前のホテルへチェックインします。

大浴場があるので早速入り、ホテルのランドリーで洗濯を始めます。

部屋着のため外へ行く元気もないので、ホテル内のレストランで夕食を頂きます。

すると飲み放題があり1300円/1時間です。

ビール2杯で1300円のため、早速放題をたのみました。

脱水状態に近いので、ビール5~6杯は飲んだかな?

夕食が終わるころには3日分の洗濯も終わり、明日からはまた汗の巡礼が可能です。

21番札所・穴太寺、カーナビが狭い遍路道のようなところを案内して、やっとたどり着きました。

20番札所・善峯寺

10番札所・三室戸寺、ダンプカーの通行が激しい細い道の近くにあるお寺です。

11番札所・醍醐寺、上野の博物館で見た「醍醐寺展」の醍醐寺です。

12番札所・岩間寺

13番札所・石山寺、紫式部ゆかりの名刹

14番札所・園城寺(三井寺)、琵琶湖を望む高台にあります。

駐車場上の本堂は三井寺で、園城寺の本堂は奥にすすんだ場所にあります。

番外・元慶寺、花山法皇が出家した寺です。カーナビのとおり元慶寺を目指すと、道が極狭で身動きが出来ません。バックで戻りクルマを転換させようとした所に駐車場がありました。

15番札所・観音寺、赤い橋を渡ると無料の駐車場があります。

16番札所・清水寺、最も有名な寺です。近くへは外国人の観光客が多く近づけません。

大通り沿いのコインパーキングへ駐車し、徒歩で清水寺へ向かいます。

坂と暑さで凄い汗です。

本堂へお参りして、納経所の場所を聞くと更に奥のお堂とのこと。

予定より時間が掛かってしまい、次の六波羅蜜寺へ行くと参拝時間が16:30までなので、門が既に閉まっております。

結果、京都泊になりしたが、京都市内の駐車料金が高く、3000円/泊くらいするようです。

とにかく汗だくの為、スーパー銭湯を探します。

少し京都の街から離れた伏見のある「伏見力の湯」へ向かいます。

鴨川沿いで、フットサル施設が横にある湯です。

駐車場に「車中泊専用」のパイロンがあったため、受付時に聞いてみると、前日申込2500円、当日3000円で、入浴料(800円)込とのこと。

ここから動く元気も無くなっているので、車中泊をお願いしました。

SAではサーキュレーターで何とか凌げましたが、ここは京都、夜中も暑く、何回か目を覚ましエンジンを掛けてエアコンで涼をとりました。

近くに鴨川が流れております。

17番札所・六波羅蜜寺、案内書では8時から拝観時間になっておりますが8時30分に変更になったとか・・・30分以上寺の近くを徘徊しておりました。

ただ入り口近くに3~4台駐車可能な無料駐車場があったのは有難がたかった。

18番札所・頂法寺

19番札所・行願寺

18・19番札所共に街の真ん中にあり細い道と住宅で寺がどこにあるのか分からず、コインパーキングへ停めてから、スマホのグーグルマップで寺を探した次第です。

31番札所・長命寺、京都市街から少し離れた琵琶湖湖畔の高台にあり、素晴らしい眺めです。

32番札所・観音正寺、終わりにちかくなりましたが、困難な寺で苦慮しました。

事前の調べで、表参道から上ると1200段の階段を上らなければならず、裏参道からの道を探しましたが、道路工事等で分からず、表参道の山上駐車場から440段の階段を上り本堂へ辿り着きました。

階段と言ってもだだのガレ場で、登山靴が必要な山道でした。

30番札所・宝厳寺、琵琶湖の島、竹生島にあり、船で渡らなければなりません。

観音正寺の駐車場で、カーナビで彦根港を目的地にすると、到着時間が14時です。

最終便の出発が14時!

最終便に乗り遅れたら明日になってしまいます。

時間短縮を狙い、結構とばしますが、カーナビの到着時間が短縮できません。

13時57分になり3分あればと思っていると、前に初心者マークの軽4輪がユックリ走っております。到着時間は13時59分になってしまいました。

途中その軽4輪が左折したため、そこから本領発揮で13時58分に駐車場に着き、カバンを持って切符売り場へ走って行くと、まだ大丈夫とのこと・・・

助かった・・・昨日の松尾寺と言い、この船と言い、仏様は私を守っていてくれることを実感しました。

40分の船旅の後、宝厳寺をお参りし出航の時間まで余裕があったので、楽天トラベルで宿を探しました。

彦根に良さそうなビジホがあります。

彦根―水戸・・・と思いましたが、我クルマのナンバーは「土浦」です。

安心?してホテル(ABホテル彦根)を予約しました。

彦根の駅前で、しかも駐車料金は無料です。

今までずっと寺の高価な駐車料金を払っていたので感激です。

チェックイン後大浴場があるので即入浴し、ランドリーで洗濯物を洗った後、駅前方面へ夕食に出かけます。

串揚屋でビール他を頂き、隣の麺屋で「近江ちゃんぽん」を頂きます。

明日(最終日)は最終寺「華厳寺」を巡り、その後お礼参りで「長野・善光寺」に寄り帰宅する予定です。

ホテルの窓からK‘sデンキが見えます。

水戸市と彦根市も親善都市になっているようですが、幕末の出来事なので、なかなか難しいかと思われます。

あるテレビ番組で、滋賀県民が一番尊敬する人は?の質問に「井伊直弼」との回答が多数でした。

和歌山へ行った時は夜の居酒屋で、地元の人と徳川御三家の話で盛り上がりましたし、東北ではまだまだ戊辰戦争の影響があるようです。

33番札所・華厳時、納経帳に御朱印を頂くと共に、満願之証を書いて頂きました。

いろいろ大変でしたが達成感いっぱいです。

岐阜から長野へ向かいますが、結構距離があります。

長野ICから善光寺まで結構混んでおり、やっと寺裏の駐車場へ辿り着いた感じです。

参拝後、納経帳へ御朱印を頂き帰宅の途に着きました。

帰りは更埴ICから高速に上がり、勝手知ったる上信越道、北関東道を通り自宅へ向かいました。

8月1日(金)19時頃帰宅

真夏の5泊6日の巡礼で、肉体的には疲れましたが、心は一皮剥けた感があります。

年々仏様に近づきますが、早く呼ばれないよう精進したいと思います。

総走行距離 2,370.7km、5泊6日

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